洗濯機は毎日使う家電だからこそ、定期的なメンテナンスが欠かせません。適切なケアを怠ると、カビや臭い、洗浄力の低下といったトラブルが発生し、洗濯物の仕上がりに影響を与えてしまいます。そこで本記事では、元家政婦でプロ主婦の筆者が洗濯機の年間メンテナンスを季節ごとに詳しく解説し、さらにドラム式と縦型それぞれの違いに応じたお手入れのコツを紹介します。※この記事には広告が含まれます。
【春】花粉&ホコリ対策の徹底
春は花粉やホコリが増えるため、洗濯機のフィルターや排水口の汚れが蓄積しやすい時期です。清潔な洗濯を維持するために、以下のポイントを押さえましょう。
- ゴミフィルターを毎回掃除:花粉やホコリが溜まりやすいので、使用後に取り除く。
- 月1回の洗濯槽洗浄:酸素系漂白剤などを使って洗濯槽のカビを防止。
- 柔軟剤は適切な使用料を守る:柔軟剤の過剰使用はカビや排水口詰まりの原因に。
【夏】高温多湿によるカビ対策
夏は湿気が多く、洗濯機内にカビが発生しやすい時期です。洗濯槽やゴムパッキンのメンテナンスを徹底しましょう。
- 洗濯機のフタを開けて換気:使用後はしっかり乾燥させる。洗剤投入口も引き出しておく。
- 洗濯槽のカビ取りを月1回:市販の洗濯槽クリーナーや過炭酸ナトリウムを活用。
- 排水ホースと排水口のチェック:詰まりや臭いが発生しやすいため、2~3ヶ月に1回は清掃。
排水ホースの掃除は専用の洗剤がおすすめ
洗濯機の排水ホースって、どうやって掃除するの? と思ってしまいますよね。オキシクリーンなどの酸素系漂白剤などで掃除ができますが、じつは、専用の洗剤があります。「カビトルネード 排水ホースクリーナー」。掃除に必要なものがセットになっていてわかりやすく使い切りなので使いやすいのが特徴です。私が調べたところ、排水ホース専用として売られている洗剤は、他にはないようです。ホームセンターやネットショップで800円程度で販売されています。
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「カビトルネード排水ホースクリーナー」を実際に使ってみた
箱の中身は、粉末状の洗剤ひと袋と、折りたたまれた紙コップのふたつです。※作業開始前に、必ず水道の蛇口を閉めま、換気をします。洗濯機の電源を切り、コンセントは抜いておきましょう。炊事用手袋やマスクを着用するのがおすすめです。
紙コップにお湯を用意する
付属の紙コップを広げ、約45度のお湯を目盛りあたりまで入れておきます。
洗剤を排水ホースへ投入
排水ホースを取り外し、先端を床から30cmほど上げた状態で、粉末洗剤を全量投入。そのまま先端を上げた状態でホースを軽く振ります。
次にお湯を入れる
次に、先ほど紙コップに用意したお湯を勢いよく流し入れたら、すぐにホースを排水口につなぎます。洗剤が発砲してくるため、あふれてこないよう、すぐにつなぎ戻しましょう。もしも洗剤があふれてきた場合は、すぐに拭き取ってください。
1時間放置する
ホースをつないで1時間ほど放置したのち、洗濯機から排水をして洗剤を流します。通常の洗濯をすれば大丈夫ですよ。私は、排水ホースの洗剤を入れて1時間放置したあとに、シーツなどの洗濯を行いました。給水と排水だけを行う場合は、洗濯機の機種によって操作が異なります。取扱説明書で確認をしてください。
※必ず換気をした状態で使用してください。
※酸性タイプの洗剤と混ぜたり一緒に使ったりすると、有毒ガスが出るため危険です。絶対にやめてください。
ホース内部の汚れがキレイになった!
洗浄後に排水ホース内部を見てみると、キレイになっていました! 1年以上掃除をしていなかったため、かなり違いがありますね。
私が執筆したこちらのYahoo!ニュース記事もご覧ください『掃除をしたのに洗濯機が臭う!「見落としがちな場所」とは?元家政婦おすすめ便利な掃除アイテムも』
【秋】冬に向けたメンテナンス強化
気温が下がり始める秋は、冬場の洗濯機トラブルを未然に防ぐ準備期間です。
- 洗濯槽の大掃除:冬に向けてしっかりリセット。
- 乾燥フィルターの清掃:乾燥機能を使う頻度が増えるため、ホコリを取り除く。
- 給水フィルターの掃除:水流が弱くなってきたら、給水フィルターをチェック。
【冬】低温環境での洗濯機トラブルを防ぐ
冬は水温が低く、粉末洗剤が溶けにくくなるため、洗剤の選び方にも注意が必要です。
- 液体洗剤を活用:低温でもしっかり溶けるため、洗剤残りを防げる。
- 乾燥機能の定期メンテナンス:フィルターとドアのゴムパッキンを清掃。
- ぬるま湯で洗濯槽洗浄:40℃程度のぬるま湯でクリーニングすると効果UP。
ドラム式 vs 縦型:洗濯機タイプ別のお手入れの違い
洗濯機の種類によって、メンテナンスのポイントは異なります。それぞれの特徴を理解し、最適なお手入れを実践しましょう。
【ドラム式洗濯機のお手入れポイント】
- カビ対策
- 密閉性が高いため、使用後はフタを開けて換気。
- ゴムパッキンに水分が溜まりやすいので、こまめに拭き取る。
- 洗剤・柔軟剤の使い方
- 水量が少ないため、洗剤は規定量を厳守。
- 柔軟剤の投入口を月1回洗浄し、詰まりを防ぐ。
- 乾燥フィルターの清掃
- ホコリが溜まりやすいため、毎回の掃除を習慣に。
- 排気口も定期的に拭いて、熱効率を維持する。
【縦型洗濯機のお手入れポイント】
- 洗濯槽の汚れ防止
- 水量が多いため洗剤残りは少ないが、底部のカビに注意。
- 1~2ヶ月に1回の洗濯槽クリーニングが効果的。
- フィルターの清掃
- 糸くずフィルターのゴミを毎回除去し、月1回水洗い。
- 排水ホースと排水口の詰まりをチェック。
- フタを開けて換気
- 湿気を逃がすため、使用後はフタを開けて乾燥させる。
- 洗剤投入口も引き出して開けておく。
定期メンテナンスのスケジュール
洗濯機を長持ちさせるために、以下のスケジュールを意識しましょう。
【月1回】
- 洗濯槽の洗浄(過炭酸ナトリウムや専用クリーナー)。
- ゴムパッキンやフィルターの拭き掃除。
【2~3ヶ月に1回】
- 排水ホース・排水口の清掃。
- 給水フィルターの点検と掃除。
【半年に1回】
- 洗濯機全体の拭き掃除。
- 内部部品(排水口、乾燥フィルター、ドア部分)の点検。
まとめ
洗濯機のメンテナンスは、年間を通じて適切なケアを行うことが重要です。特に、ドラム式と縦型ではお手入れのポイントが異なるため、それぞれの特性を活かした対策を取り入れましょう。日々の小さな積み重ねが、洗濯機の寿命を延ばし、清潔な洗濯環境を守るカギになります。ぜひ、今回紹介した方法を実践し、快適な洗濯ライフを送りましょう!