梅雨から夏にかけて、家じゅうの「ジメジメ」「ムシムシ」が気になりますよね。特に気になるのは、玄関やクローゼット、収納スペースの“なんとなくこもった空気”。除湿アイテムをあちこちに置いているという方も多いと思いますが、実は「使い分け」と「置き場所の見直し」だけで、効果はぐんとアップします。
この記事では、元家政婦である筆者が家庭で実践している除湿剤・重曹・炭の正しい使い分け方、NGな置き方、交換のタイミング、処分方法までを一気に解説。さらに、靴箱や玄関の湿気&ニオイ対策術もご紹介します。
まず知っておきたい「除湿アイテムの特徴」と使い分け
除湿と一口にいっても、アイテムによって特徴はさまざま。吸湿力・ニオイの吸着力・再利用の可否・コスト…それぞれの強みと弱みを知っておくことで、グッズの効果を最大限引き出すことができます。
▶ 市販の除湿剤(使い捨てタイプ)

最も一般的で、スーパーやドラッグストアでも手軽に手に入るのがこちらのタイプ。白い粒が溶けて、容器の下に水が溜まることで湿気を“目で見て実感”できる点が人気です。「吸湿力の高さ」ではダントツで、密閉空間の湿気取りには欠かせません。
- 効果:吸湿力◎(即効性が高い)
- おすすめの置き場所:クローゼット、靴箱、押し入れ、収納ケース
- 理由:塩化カルシウムが空気中の水分を強力に吸収。風通しの悪い密閉空間でこそ真価を発揮します。
- 注意点:
- 水がMAXになる前に交換を
- 白い粒が溶けていたら水が少なくても交換OK
- 放置しすぎると、逆に再び湿気を放出してしまうことも…
▶ 重曹

実はお掃除だけじゃない重曹。湿気とニオイを同時に吸着してくれる頼もしい存在です。吸湿力は控えめですが、小さなスペースでの活用にぴったり。トイレの棚や引き出しの中に“さりげなく置いておける”のが便利です。
- 効果:ニオイ・軽い湿気の両方に◎
- おすすめの置き場所:トイレの棚、引き出し、冷蔵庫の隅
- 理由:適度な湿気と一緒に、生活臭やアンモニア臭をやさしく吸着。
- 注意点:
- 固まってきたら寿命のサイン
- 湿度が高すぎる場所には不向き(飽和しやすい)
▶ 炭(竹炭・備長炭など)

「空気を整える」といわれる炭。除湿というよりは、ニオイの吸着・空間のリセット役として使うのがおすすめです。空気の流れがある場所に置くことで、こもったニオイをゆっくり吸い取り、やさしく除湿もしてくれます。
- 効果:湿気もニオイも穏やかに吸着
- おすすめの置き場所:玄関、リビング、トイレなど空気がこもりやすい場所
- 理由:生活臭やペット臭、靴のニオイなどにも◎。再利用できる点もエコ!
- 注意点:
- 高湿度で密閉された空間には不向き
- 定期的に天日干しして吸湿力をリセットする必要あり
「除湿剤が効かない…」と感じたら、置き場所を見直して!

「除湿剤を置いているのに、全然水がたまらない…」という声、実はよく聞きます。でもそれ、置き場所の選び方が間違っているのかもしれません。
よくあるNGな置き場所
- クローゼットのドア近く:空気が出入りする場所では、湿気をキャッチしきれません
- 下駄箱の手前:開閉が多い場所や、靴が置かれていない場所では除湿剤が活躍できないことも
- 洗面台下の配管周り:温度変化が激しく、除湿剤が飽和しやすい
正解の置き方と工夫
- クローゼットの奥の隅:除湿マットを棚に敷くのも効果的
- 靴箱の下段奥:湿気は下にたまりやすい。置き型タイプを活用
- 洗面所の収納の隅:湿気がこもる場所には、小型除湿剤を複数設置
- 扉付きの収納スペース:ときどき開けて“空気の入れ替え”も◎
意外と知らない「除湿剤の正しい捨て方」
使い終わった除湿剤、どう処分していますか?知らずに間違った捨て方をすると、排水管の詰まりやサビの原因になることも。
除湿剤の水はどう捨てる?
- まずは製品表示をチェック!
- 「排水OK」の記載があれば、水道水と一緒にたっぷり流す
- 金属に触れないよう注意し、流したあとは周辺もよくすすぐ
- 表示がなければ、新聞紙や吸水シートに吸わせて可燃ごみに
※庭や観葉植物への流用はNG。植物が枯れるおそれがあります!
※お住いの自治体のごみ分別の方法を確認して捨ててください。
除湿シートにも寿命がある
- 寿命は約1〜2年(商品により異なる)
- 干しても回復しないタイプは寿命を見て処分
- 分別ルールは自治体ごとに異なるので、確認を忘れずに!
靴箱のニオイは「靴の湿気」が原因かも?家庭でできる対策
筆者自身が強く実感しているのが、玄関のニオイ=靴箱の湿気とカビという事実。
本当は乾かしてからしまいたいけれど…
理想は、靴を脱いだら半日以上出しておくこと。でも現実的には玄関が狭く、靴を出しっぱなしにしておけない家庭も多いのではないでしょうか。
我が家で実践している湿気&ニオイ対策

- 靴の中に乾燥剤を入れてから、すぐ靴箱へ
- 市販の靴用除湿剤や100均アイテムを活用
- 食品に入っていたシリカゲルも再利用(天日干しで吸湿力回復)
- 靴箱の扉は基本的に「開けておく」
- 湿気がこもらないように、来客以外は扉を常時開けて風を通すようにしています
ちょっとした習慣で、玄関の空気が変わるのを実感しています。
まとめ:湿気対策は「知って使う」ことで、驚くほど快適に!
除湿剤や重曹、炭など、どれもお手軽なアイテムですが、「置く場所」や「交換タイミング」「処分の仕方」までしっかり意識することで、その効果はぐんとアップします。
今日からできる梅雨〜夏の快適習慣
✅ 密閉空間には市販の除湿剤
✅ 小さなスペースやニオイ対策には重曹
✅ 空気の流れがある場所には炭を
✅ 靴の湿気対策にはシリカゲル&扉オープン戦略
✅ 捨て方・交換タイミングにも注意!
除湿アイテムは「置いて終わり」ではありません。正しく使って、しっかり捨てて、快適な夏を迎えましょう!
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