冷めたおかずをあたためたり、普段なにげなく使っている電子レンジ。そして、電子レンジと切っても切れない関係ともいえるのが「ラップ」ですよね。でも、すべてにラップをかけていいのか? 迷います。さらに、ふんわりとラップをするなど「これで合っているの?」と思うことも。正しいラップのかけかたを、プロ主婦が解決します。
水や油が飛ぶ物と水分や蒸気を閉じ込めたい物はラップが必要
電子レンジで温める際にラップが必要なのは、煮物・蒸し物・ゆで物・汁物・炒め物などです。まず、煮物や蒸し物、ゆで物は水分の蒸発を防ぎたいのでラップは必須です。これは、なんとなく納得できますよね。
汁物は充分水分があるし、炒め物は水分が飛んでもいい気がして、ラップなしでもいけるのでは?と思って今います。しかし、汁や油が周りにはねる可能性があるため、電子レンジ庫内の汚れを防ぐ為にもラップをしておいた方が無難です。
揚げ物や焼き物などカラっと仕上げたい物はラップが不要
「じゃあ、ほとんどの料理にラップが必要だから、とりあえずかけておけばいいんじゃない?」と思うかもしれません。しかし、焼き物や揚げ物は、ラップをせずに温めるのが正解です。水分が残ってべチャッとしては、おいしく感じられませんから、ラップはせずに温めましょう。
揚げ物はレンジとトースターの合わせ技がおすすめ
揚げ物は電子レンジで一気に温めずに、トースターも使う方がおいしくなります。軽くレンジにかけてからクシャっとさせたアルミホイルにのせ、トースターで2~3分ほど温めるのがおすすめ。うまく水分が飛んでカラッとします。
アルミホイルをクシャッとするのは、揚げ物とアルミホイルが接する面を減らし、水分がこもるのを防ぐ効果が。ただし、電子レンジでアルミホイルを使用すると火花が散って危険です。アルミホイルはトースターだけに使用するよう注意してください。
「ふんわりラップ」の正しいかけかたは?
電子レンジのレシピでよく「ふんわりラップをする」という言葉を見かけます。「ふんわりだから、なんとなくふわっとのせればいいんでしょ?」と思いますよね。
隙間を開けるのはNG!
「ふわっとラップをかけて周りに隙間をあけておけば、蒸気が逃げていい感じなのでは?」なんて思いますが、これは勘違い。 蒸気を逃してしまっては、せっかくの水分が逃げてしまっておいしくあたためられません。
この場合のふんわりは、上の部分に対してだけ。器と接する周りの部分はピッタリと貼りつけるのが大切です。ふわっとのせただけでは、周りから蒸気が逃げてしまいます。
まわりはピッタリ、上に余裕をもたせるのが「ふんわりラップ」
上をふんわりさせるのは、加熱された空気が膨張したり、蒸気が充満したりしてラップが破裂するのを防ぐためです。レンジを開けた瞬間にラップが破裂すると、やけどの危険性もありますよね。ぴっちりラップをしてしまうと危ないので、上部に余裕を持ってラップをするのが「ふんわりラップ」です。
特に、深めの皿にラップをかける際、ピッタリ平らにかけてしまいがちです。ラップをかけた後に、少し引っ張って余裕を持たせてあげましょう。
電子レンジあたため用のフタを使う手も
いちいちラップをかけるのが面倒に感じるかたは、電子レンジ温めようのフタを使う手もあります。上の部分に余裕があったり、蒸気で破裂を防ぐ小さな穴があったりするため、自分でふんわりラップをする必要がありません。専用に設計されているので安心です。
電子レンジとラップを上手に使おう!
レンジで食べ物をあたためる際、なんとなくラップをかけていた人も多いかもしれません。ラップを「かける」「かけない」の使い分けと、正しいかけ方で、電子レンジとラップを上手に使っていきましょう。
※電子レンジで液体を加熱するとき、沸点に達していても沸騰しないことがごくまれにあります。この状態の液体が、ちょっとした刺激で急激に沸騰を起こし、液体が激しく飛び散る突沸現象を起こすことがあります。やけどの原因になりますので、ご注意ください。
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