料理をしていて地味にストレスを感じるのが「鍋の吹きこぼれ」ですよね。特に麺類をゆでる際は、たいした作業ではないけれど、ずっと鍋にはりついていなくていけなくて面倒。そこで、元家政婦でプロ主婦の筆者が、巷でよく聞く「吹きこぼれ防止ワザ」の3つを、そうめんをゆでてためしてみました! 一番効果があるのはドレなのか? ぜひ最後までお読みください。※この記事には広告が含まれます。
ふつうにゆでるとすぐ吹きこぼれた~!
お湯を中火にかけて沸騰させ、特に火加減をいじらずに、どのくらい吹きこぼれるか実験。ふつうにそうめんを1束入れたところ、入れてすぐに一度、火が消えるくらい吹きこぼれました…。
そこからすぐに火をつけなおします。すると、ゆではじめから1分44分秒ほどで2回めの吹きこぼれが。火加減を調節すればここまでではないと思いますが、何もしないとこんな感じで結構すぐに吹きこぼれてしまいますね。
1.鍋の上に木べらを置く方法
まずためしたのが、鍋の上に木べらを置く裏ワザです。やり方は簡単で、お湯を沸かしてそうめんを入れたら、上に木べらを置いておくだけ。木べらが吹きこぼれを防止してくれる理由は、沸騰して上がってくるでんぷんを含んだ泡を、木べらがつぶしてくれるから。泡がそのままあふれることがないため、吹きこぼれを防いでくれます。
鍋の上に木べらをのせてしばらくそうめんをゆでていると、上の方まで泡が上がってきます。「吹きこぼれるか?」と思いましたが、木べらのおかげで吹きこぼれるまではいかず、どうにか耐えてくれています! やはり効果はありますね。
完璧に吹きこぼれを防止してくれるかというとそうではなく、ちょっとだけあふれてしまいました。でも、火が消えるほど盛大に吹きこぼれることはないため、吹きこぼれ防止の裏ワザとしては合格ラインでしょう。多少火加減を調節してあげれば、完全に吹きこぼれは防げそうです。
菜箸を置く方法もある
似たような方法で、「菜箸を鍋の上に十字にして置く」というものがあります。木べらと同じような効果がありますが、箸は木べらより軽いため、泡の勢いに負けて鍋から落ちることも。ある程度の重さがある木べらを使うのがおすすめです。
2.鍋の底にスプーンを入れる方法
次は、鍋の底にスプーンを入れて吹きこぼれを防ぐ裏ワザです。吹きこぼれない原理は、沸騰した際に起きるお湯の対流が一定の方向でなくなり複雑になるためです。よって、大きな気泡を分散して吹きこぼれを防ぎます。。沸騰してからスプーンを入れると危ないので、先に入れてから火をつけましょう。
スプーンを入れた鍋のお湯が沸騰しているようすを見ても、大きな泡は立っていません。
そうめんをゆでてしばらくすると、鍋ギリギリくらいまで泡が上がってきます。「もうちょっとで吹きこぼれるかも?」と思っていると…
シューンと水位が下がっていきます。これは結構ビックリですね。吹きこぼれそうになって鎮まるを何度か繰り返し、吹きこぼれることなくそうめんがゆでられました。裏ワザとしては完璧ではないでしょうか。
気を付けるとしたら、耐熱性のスプーンを使うことと、軽くて小さいスプーンは避けることです。スプーンが軽すぎると、沸騰するお湯の対流の力に負けて浮いてきてしまいます。デザート用のスプーンではなく、カレースプーンくらいの大きさを入れましょう。
3.ダイソーの「コトコトくん」を使う方法
3つ目の方法は、100均アイテムを使います。ダイソーで販売されている「コトコトくん」は、吹きこぼれ防止の便利グッズ。価格は110円です。この原理もスプーンと同じで、お湯の大きな対流を起こさず、沸騰して出る泡を小さくして吹きこぼれを防ぎます。「コトコトくん」と同様のアイテムは、ダイソー以外の100均にもありますよ。セリアとキャンドゥでの商品名は「ふしぎくん」です。どの100均でもキッチングッズの棚に置かれています。また、楽天やAmazonでも同様の商品の購入が可能です。
「コトコトくん」を、真ん中の丸が飛び出ている方を上にして、鍋の底に伏せて置くような形で入れて使います。※火をつけてから入れるとお湯が飛び散り危ないので、必ず火をつける前に入れましょう。
「コトコトくん」を入れて沸騰させた鍋も、あまり大きな泡は出ません。「コトコトくん」の3つの突起の部分からだけ、小さく泡がでてくる感じですね。
「コトコトくんを」入れて沸騰させた鍋でそうめんをゆでていきます。するとしばらくして、鍋ギリギリくらいまで泡が上がってきました。でも、大きな泡はなく、細かな泡が上がってくる感じです。
泡がギリギリまできて「吹きこぼれそう~」と思ったところから、シューンとおもしろいように水位が下がっていきました。すごい! スプーンを入れたときよりも水位の下がり方が顕著な感じ。上まで泡がきてはシューンと沈むを繰り返し、本当にまったく吹きこぼれませんね。
「コトコト」くんとそっくりな「灰皿」を使う方法もある
ある年齢以上のかたは、「コトコトくん」を見て「あれ?何かに似ている…」と思った人も多いのでは? そう、「コトコトくん」は、昔はいろんなところで見かけた、アルミやステンレスの灰皿にそっくりですよね。もしも、使っていない灰皿があるのなら、伏せるように鍋の中に入れれば「コトコトくん」と同じ効果がありますよ。1976年生まれの私の記憶では、「灰皿を鍋の中に入れると吹きこぼれない」という裏技が先にあり、「コトコトくん」は後からできたアイテムだったような気がします。
「コトコトくん」が一番吹きこぼれない!
今回ためした3つの吹きこぼれ法の中では、「コトコトくん」が一番効果が高いと感じました。本当に、吹きこぼれそうで吹きこぼれません。ギリギリで耐えてシューンとおさまるので、見ていて面白いくらいですね。でも、スプーンもそれに近い効果がありました。新たにアイテムを買うなら「コトコトくん」、家にあるものでなんとかするならスプーンを使うのがおすすめです。そして、先に入れ忘れてお湯を沸かしてしまったときには、鍋の上に木べらを置いておくのがいいかもしれません。ぜひためしてみてくださいね。
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