元家政婦のプロ主婦が教える「掃除のNG集」おすすめの方法やアイテムも

掃除

忙しい日々の中で効率よく掃除をするためには、正しい手順や適切なアイテムを選ぶことが重要です。しかし、やりがちな「掃除のNG行動」によって、労力が無駄になったり、かえって汚れを広げてしまうことも。24年の主婦歴と家政婦の経験がある筆者が、掃除のコツや注意点を詳しく解説。効果的な掃除の順番やおすすめアイテムを紹介しながら、間違いやすい掃除方法についてもアドバイスします。

すべての掃除にあてはまる基本

すべての掃除に当てはまる基本

キッチンやお風呂、トイレなど、掃除が必要な箇所はたくさんあり、場所によってやり方も変わります。しかし、すべての掃除にあてはまることがちろんありますよ。まずは、家じゅうすべてに適応するNG行為をご紹介します。

いきなり濡れ拭きをするのはNG

いきなり濡れ拭きをするのはNG

掃除をする際、意外とやってしまいがちなのが、いきなり濡れた雑巾で掃除をはじめることです。雑巾に限ったことではありません。たとえばよくあるのが、フローリング用のウエットシートでいきなり床を拭いてしまうこと。ホコリがない状態であれば、濡れ拭きをしてもいいのですが、ホコリがあるところを濡れたもので拭くと、ホコリが伸びるだけで、うまくキレイになりません。これは、経験がある人も多いのではないでしょうか。

まずは乾いた状態でホコリを取ってから

まずは乾いた状態でホコリを取ってから

濡れ拭きをする前に、まずは乾いた状態でホコリを取りましょう。床を拭く前には掃除機をかけてホコリを取ります。フローリングワイパーを使うのであれば、先にドライシートでホコリを取ります。ウエットシートを使うのはその後です。棚なども、ハンディモップや乾いたマイクロファイバーダスターなどでホコリを取ってから濡れ拭きしましょう。面倒でも、まずは乾いた状態でホコリを取り、それから濡れ拭きをするのがおすすめです。その方か確実にキレイになりますよ。※この記事は広告を含んでいます。

窓を開けてから掃除をするのはNG

窓を開けてから掃除をするのはNG

掃除をする際、まずは窓を開けて換気をしてから掃除をしているかもしれません。もしくは、換気をしながら掃除をする場合もありますよね。これは、じつはNG行為。ホコリが風で舞い上がり、掃除をしてもきちんとホコリが取り切れません。まずはホコリを取り、それから窓を開けて、残った微細なホコリを含んだ空気を入れ替えるのが正しい順番です。

掃除機をかけ終わったあとに窓を開けるのが正解

掃除機をかけるにしても、窓を開けてからではなく、先に掃除機をかけて、15分ほどしてから窓を開けましょう。せっかく掃除をしても、舞い上がったホコリがまた落ちてきて、掃除機をかけたばかりなのにもうホコリが…なんてことになってしまいます。

ホコリが取れやすいのは起床後か帰宅直後

ホコリを効率的に取るには、タイミングも大切。おすすめなのは、起床後すぐか帰宅直後に掃除することです。人が活動している時間は、空気が動いているためホコリが舞い上がり空気中を浮遊している状態です。人が休んでいる夜間や、外出している時間は空気が動かずホコリが下に落ちきっています。その状態で、そーっとホコリをとると効果的に掃除ができますよ。朝一番や帰宅直後が掃除のベストタイミングと言えます。私は、朝起きたその足でフローリングワイパーをかけることを日課にしています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

いきなり強い洗剤を使うのはNG

いきなり強い洗剤を使うのはNG

最近SNSなどで「キッチン泡ハイターはオールマイティな洗剤だから、なんでもキレイになる」なんて投稿を見かけます。確かにその通りで、塩素系漂白剤であるキッチンハイターはキッチンでもお風呂でもトイレでも洗面台でもキレイにしてくれます。しかし、塩素系漂白剤は強い洗剤のため、素材を傷める場合も。トイレや洗面台では、塩素系の洗剤は使えないこともあります。もう一度、取扱説明書を確認してみた方がいいでしょう。

汚れを見つけたらまずは水だけで拭いてみて

汚れを発見したら、まずは水拭きをしてみて、取れなければ次に中性洗剤を使います。それでダメならば、油汚れなど酸性の汚れならアルカリ性の洗剤、水垢などアルカリ性の汚れならば酸性の洗剤を使って落としていきましょう。段階を踏んで洗剤を使っていくのがおすすめです。洗剤の液性は、パッケージの裏などに書かれていますよ。

拭き掃除にはマイクロファイバークロスがおすすめ

マイクロファイバーは髪の毛の1/100の細さの繊維でできており、汚れをからめとってくれます。乾拭きでも水拭きでも、洗剤拭きでも使えてとても便利。軽い汚れなら水で濡らして絞ったマイクロファイバークロスだけで汚れが取れてしまうことも。100均でも販売されています。


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塩素系洗剤と酸性洗剤は絶対に混ぜてはいけない!

塩素系洗剤と酸性洗剤は絶対に混ぜてはいけない!

掃除で洗剤を使う場合、絶対に気をつけなくてはいけないのは、「塩素系洗剤と酸性洗剤を混ぜてはいけない」ということです。これだけは絶対に守りましょう。このふたつを混ぜると有毒ガスが発生する危険があり、最悪の場合、命の危険につながることも。たとえば、「クエン酸」と「キッチン泡ハイター」を混ぜてはいけません。混ぜるだけでなく、連続で使うのも危険です。

塩素系洗剤には、カビキラー、カビハイター、キッチンハイター、キッチン泡ブリーチなどがあります。酸性洗剤は、サンポールやティンクル、クエン酸などです。クエン酸はナチュラルな印象がありますが、酸性なので気を付けてください。これらの洗剤は、必ずボトルに「まぜるな危険」と書かれています。基本的には、どんな種類でも洗剤は混ぜずに単体で使いましょう。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

トイレ掃除のNG

トイレ掃除のNG

トイレ掃除は、他の場所とは気をつけるところがちょっと違う場合があります。キレイにしていると思っていたのに逆に汚れを広げてしまう場合も。トイレ掃除のNGをご紹介していきます。

トイレの床に掃除機をかけるのはNG

トイレの床に掃除機をかけるのはNG

トイレの床には、尿などの飛沫汚れや、雑菌が潜んでいます。そこに、普段使っている掃除機をかけると、ヘッドにその汚れがつくことに。その掃除機で他の部屋を掃除すれば、ヘッドや排気口から、菌や汚れを家じゅうにまき散らすことになりますよ。床のホコリは、フローリングワイパーのドライシートなどで取るのがおすすめです。いきなりトイレ用ウエットシートで拭くと、ホコリが伸びるだけでうまく取れません。

トイレ用のお掃除ワイパーがおすすめ

トイレの床には、トイレ用のおそうじワイパーがおすすめです。ドライシートでもウエットシートでも使えます。また、かがんだり膝をついたりしてトイレの床掃除をする必要がありません。サイズも小さく、狭いトイレでも小回りが利くようにできています。

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トイレを奥から手前に掃除をするのはNG

トイレを奥から手前に掃除をするのはNG

掃除をする際「奥から手前、隅から真ん中へ」と掃除をするのが基本ですよね。家庭科などでそう習った記憶がある人も多いと思います。通常の掃除の場合はそれが鉄則ですが、トイレだけは違います。トイレの床には飛沫が飛んでいる可能性があります。奥から手前に掃除しようと進んでいる間に、汚れが足裏などについてしまいますよね。先に奥まで進み、掃除をしながら手前に戻ってくると、せっかくキレイにした場所を、汚れた足でまた踏むことに。トイレの床だけは、手前から奥へと掃除をするのが正解です。

トイレットペーパーで乾拭きするのはNG

トイレットペーパーで乾拭きするのはNG

掃除の基本は、まずは乾拭きです。トイレットペーパーでホコリを取っている人もいるかもしれません。しかし、トイレットペーパーでの乾拭きはNG行為です。トイレットペーパーの繊維は粗いため、便器に細かい傷つける可能性があるから。見た目ではわかりにくくても、その細かい傷に汚れが入り込み、臭いなどの原因になってしまいます。トイレットペーパーで掃除をしたい場合は、乾いた状態ではなく、トイレットペーパーで使える洗剤を使いましょう。また、アルコールスプレーを吹き付けて使うのもおすすめです。


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便器にメラミンスポンジを使うのはNG

便器にメラミンスポンジを使うのはNG

洗剤を使わずに汚れを落としてくれる便利なメラミンスポンジ。トイレに使うのにもいい気がしますよね。しかし、メラミンスポンジは汚れを削って落とすしくみのため、便器も削ってしまいキズをつける恐れが。また、便器に防汚コーティングなどがされている場合、メラミンスポンジはそれを剥がしてしまう場合もあります。

お風呂掃除のNG

お風呂掃除のNG

お風呂は、入るたびに掃除をした方がいい場所ですよね。何気なくやっていることがNG行為の場合もありますよ。

こすり洗いがいらない洗剤を乾いた状態でかけるのはNG

こすり河合がいらない洗剤を乾いた状態でかけるのはNG
洗剤の裏にきちんと書かれています

こすらなくていいお風呂洗剤を浴槽にスプレーする場合は、一度シャワーなどで全体をぬらしてからスプレーをするのが正解です。乾いていた方が洗剤が薄まらない気がしますが、じつはそれはNGです。ボトル裏の説明書部分にも、きちんと記載されていますよ。なぜ先にぬらすのかというと、乾いた状態よりもぬれた状態の方が洗剤が広がりやすいから。洗剤がかかっていない部分をなくし、きちんを汚れを落とすためです。洗剤が下の方に垂れるのは問題がありません。むしろ洗剤が上から下に垂れて広がってくれていると思う方がいいでしょう。


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換気扇を回しながら窓を開けるのはNG

換気扇を回しながら窓を開けるのはNG

早く浴室を乾かしたくて、換気扇を回しながら窓も開けて換気をしていませんか? じつは、それはNG行為です。湿気を逃すには、湿気を含んだ空気を入れ替える必要があります。そのためには、浴室全体に空気の流れをつくることが大切。窓を開けて換気扇を回すと、窓から入ってきた空気がそのまま換気扇へと流れてしまいます。窓と換気扇が近ければ近いほど湿気は外へ出ていきにくくなることに。窓のない浴室で、ドアを開けながら換気扇を回す場合も同様です。

キッチン掃除のNG

キッチンはいつもキレイにしておきたいところですが、同時に掃除が面倒に感じるところでもありますよね。水回りの水アカや、ガス台周りの油汚れなど、こまめな掃除が必要な場所。せっかくなら、手間をかけずにキレイにしたいものです。そんなキッチン掃除のNGをご紹介します。

シンクに熱湯を流すのはNG

シンクに熱湯を流すのはNG

排水溝に熱湯を流せば、汚れや油が溶けて流れていきそうな気がします。しかし、排水溝に熱湯を流すのはNG行為です。なぜなら、排水管の素材は塩化ビニル製であることがほとんど。塩化ビニルの耐熱温度は、だいたい60度前後です。中には耐熱処理がしてあるものもあるかもしれませんが、シンクから見てもわかりませんよね。大量の熱湯を流すと排水管が変形や破損するなどの恐れがあります。熱湯を流すのはやめましょう。

詰まり解消には50度程度のお湯を一気に流すのがおすすめ

排水溝に熱湯を流すのはNGですが、排水管の耐熱温度以下のお湯なら流しても大丈夫です。50度くらいのお湯を、一気に流すと排水溝の詰まりを解消できますよ。排水口に蓋をして、50度程度のお湯をシンクに溜めます。それから蓋を取って一気にお湯を流すだけ。排水溝についた油が取れるのと、一気に流す勢いにより汚れも流れていってくれます。簡単にできておすすめの方法です。

シンクに水を溜めたりつけ置きをする際にはシリコンのフタを

シンクに水を溜める際、排水溝をカバーするものが必要です。家のシンクに止水栓がついていない場合、シリコンのフタを使うのがおすすめです。100均などでも販売されていますし、ネットでも購入ができますよ。


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せっかく掃除をするならNG行為に気をつけよう

掃除の効率を上げるためには、正しい手順や道具選びが重要です。いきなり濡れ拭きをすることでホコリを広げてしまったり、窓を開けながら掃除するとホコリが舞い上がるNG行動も。掃除前の乾拭きや、掃除後の換気など小さな工夫がキレイを保つコツ。さらに、洗剤の使い方や各場所に適した順序で行えば、掃除の効果がぐっと上がります。忙しい毎日の中でせっかく掃除をするのなら、NG行為に気をつけていきましょう。

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